説明

【クォーツの中に銀色パイライトの粒状結晶がちょこんと入り込んだ芸術的なルース】

混じり気のない透明さを誇るクォーツは、とても懐が深いのです。透明な結晶の成長過程で、いろいろな鉱物を取り込んでより美しく個性的になるところが魅力的。太古の昔から人々に親しまれ、貴重な宝物として扱われてきた水晶ですが、現在では産出量や鉱山があまりにも多いため、ありふれた石としてなかなか特別扱いはしてもらえない石でもあると思います。

かくいう私もごく最近クォーツの魅力に気づいた人間の一人。石屋さんになった当初は、「なんだ水晶か。」とか言っていたはずなのに、今はクォーツの魅力に取り憑かれ、どっぷりと沼に浸かっております。特に様々なインクルージョンによって、気まぐれに表情を変えるインクォーツたちは、危険なほどの磁力を放っています。まるむ商会なんて、すっかりその磁力に当てられ、インクォーツを探して世界中をフラフラ彷徨い歩く石屋に成り果てているのです。

そんなインクルージョン大好きな私が今回ご紹介するのは、パイライトインクォーツ。ちょうどパイライトインクォーツのルースが完売していたタイミングでの素晴らしい出会いでした。クォーツの中にパイライトが紛れ込むのは、そもそも珍しい現象。中でも立体的な粒状の結晶は特に数が少なく、レア度が高いことで知られています。ちなみに、薄い薄片状の結晶はマーカサイトと呼ばれ、パイライトと同じ成分でありながらも形状の違いで呼び方が区別されることがあります。

こちらは、透明度の高い澄んだクォーツの中に、多面体のパイライト結晶がキラリ。銀色の輝きとコロコロとした可愛らしさで、ギュッと心を掴まれてしまいました。そのほかにも、いろいろなインクルージョンが縦に連なり、賑やかながらも上品にまとまった雰囲気。これもひとえに青みを帯びて透明な輝きを放つクォーツが上質だから。ごちゃごちゃしていないスッキリ感と、様々なインクルージョンの不思議を一度に味わえる不思議なルースになっています。

細長く洗練されたティアドロップシェイプで、宝石としての存在感もあります。サイズ感もちょうど良く、大きすぎず小さすぎずでジュエリーにもできるのが嬉しいポイント。ルースのままコレクションにしても良いですが、彫金でペンダントトップにしてみたり、ワイヤーアートとの相性も良さそうです。

重さ：12.00ct
サイズ
縦：約22.9mm
横：約12.7mm
高さ:約6.3mm

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・天然石の特性上、内包物やひび割れが目立つ場合がありますが、天然であるが故の風合いとしてお楽しみください。
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