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天然石の品質の見分け方その2

天然石の品質の見分け方

みなさんこんにちは!まるむ商会ブログにお越しいただき、誠にありがとうございます。

このブログでは、まるむ商会店主が日々感じだことや、天然石について主に主観で語っています。肩肘を張らず、お気軽にさらりと読んでくださったら嬉しいです。

 

さて前回のブログで「品質の良い天然石の見分け方」と言うお話しをしました。今回は具体的にまるむ商会が思う品質の良い天然石についてお話しいたします。まるむ商会では高品質の天然石を皆様にお届けしたいと常々思い、セレクトをしています。とはいえ、天然石、色石に統一された品質基準がないのも事実。そこで、まるむ商会の独自の基準を設けることになります。

 

「高品質の天然石」と言うからには、傷や曇り一つなくインクルージョンも全くないルースでしょう?と言う方もいるかもしれません。しかし、ことはそう簡単ではないのです。インクルージョンや原石由来のキズは、天然石である以上、皆無にすることはとても難しいこと。買い付けられる石がほとんどなくなってしまうことでしょう。まるむ商会の買付け基準は、「原石由来の傷やインクルージョンがある場合、石の全体的な美しさを損なわないこと。」が絶対条件です。ここでのポイントは「原石由来の傷、インクルージョンはある程度許容する」と言うことです。磨きが甘くて傷が残っている場合や、きちんと管理されていないため、輸送途中でついてしまうキズ、保管状態が悪いがためについてしまう傷は許容しません。

 

宝石研磨の観点から見た品質の見分け方のポイント

 

さて、ここでポイントなのが、まるむ商会が宝石研磨の知識を持っていると言うことです。原石から研磨をしていると、原石由来の傷か、そうでない傷かは何となく区別がついてきます。原石由来の傷やカケがあるルースの場合、これ以上磨いても傷が取れない、またはこれ以上磨くと石の魅力が損なわれてしまうところまで仕上げられているルースに限り、買い付けることがあります。わかりやすい例として、最近手に入れたインタリオのアメトリンをあげてみましょう。

 

一見美しいアメトリンですが、実は完璧に欠点がないわけではありません。

 

石の角の方にほんの少しインクルージョンがあります。これが無くなるまで研磨すると、石自体が二回り以上小さくなってしまい、お花のインタリオ(彫り)が映えなくなってしまいます。

 

ガードルにちょっとした傷があります。これも無くそうとすると形を変える必要が出てくるため、縦に長いお花のインタリオが台無しになってしまいます。

 

もしこれがインタリオにかかってしまっている、または石の真ん中付近にある場合は買い付けません。目立たない場所にあり、全体の美しさには影響がないと判断するからこそ買い付けるのです。

アメトリンの透明感あふれる美しさに丁寧に彫られたお花模様。このルースを見た瞬間、一目で気に入ってしまい、「これは好き!できれば買い付けたい!」となるわけです。そこで初めてキズや研磨の状態を確認します。曇りもなく、輝きも良好で研磨には全く問題なし。ガードルが磨き不良だけど、これは磨き直せば何とかなる。しかし、両方ともほんのわずか傷とインクルージョンが・・・。ただし場所が目立たず、一点もののルースで他で代えが効かない。逆にこの一期一会を逃してしまえば二度と出会えない気がする!

 

と言うことで、この石を買い付ける決断をします。

 

まるむ商会のインクルージョンがないルースの品質の見分け方はこんな感じです。では、インクルージョンのある石の場合は?次回のブログでお楽しみください!

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